【曠】 19画 日(15) 1級
交換略字【昿】
[音] | コウ |
[訓] | あきらか |
ひろい | |
むなしい |
《意味》
【曠らか】あきらか
遮るものがなく、光が照らしているようす。
「晃らか」とも書く。
【曠野】あらの
手入れをせず、雑草が茂るにまかせた野原。荒れはてた野原。
「荒野」とも書く。
「こうや」と読めば、広々とした野の意になる。
【曠古】こうこ
前例のないこと。
「曠古の戦争」
「未曾有」「空前」
「古を曠しくする」の意から。
【曠曠】こうこう
広々としたさま。広く遥かなさま。
「広広」とも書く。
【曠劫】こうごう
非常に長い年月。
「永劫」
【曠職】こうしょく
【曠日弥久】こうじつびきゅう
いつまでも何もせずに日々を送り、物事を長引かせること。
無駄に時間を費やす日々が長期間にわたっていること。
「日を曠しくして久しきに弥る」が書き下し文。
「曠日持久」
【曠世】こうせい
【曠世之感】こうせいのかん
この世に比類のないような感じのこと。
【曠世之才】こうせいのさい
この世に比類のない優れた才能。
「曠世之度」
【曠世不羈】こうせいふき
国や人などを長い間服従させることができなかったこと。
また、長い間拘束することはできないこと。長く手なずけることができないこと。
【曠然】こうぜん
広々としたようす。
【曠達】こうたつ
心が広く、物事にこだわらないこと。度量が大きいこと。
「闊達・豁達」
【怨女曠夫】えんじょこうふ
適齢の年になっても相手のいない男女。
配偶者と死別したり離別した男女にもいう。
「怨女」は、婚期が遅れたり夫が不在であったりして、独り身である自分を哀れと思って嘆く女。「曠夫」は、壮年で妻のない男。
【随縁放曠】ずいえんほうこう
何事も縁にまかせて自由に振る舞い、物事にこだわらないこと。
【多生曠劫】たしょうこうごう
何度も生まれ変わり死に変わりする、流転きわまりない長い期間。多生劫。
【放曠】ほうこう
心がゆったりしていて物事にこだわらないこと。物事に拘束されずに気ままなこと。
【無始曠劫】むしこうごう
初めがわからないほど遠い過去。
《字源》
声符は「廣(広)(こう)」。
「廣」に広大・広朗の意がある。
「廣(広)」は「黄(こう)」声で、「黄」に「横」の意がある。
《字体》
「黄」の部分の初唐標準字体は、常用漢字と同じ「」。
「黃」の字体は説文篆文準拠の開成石経標準字体で、手書きではほとんど見かけない形。
「廣(広)」も手書きの楷書では、「」と書かれてきており、「曠」は「」と書くのがよい。